こんばんは。
相模原殺傷事件が題材となっていると思われる映画『月』を見ました。
先程『梅切らぬ馬鹿』の塚地さんの演技力が非常に高いと書きましたが(そんな書き方はしていなかったかもですが
『月』ではおそらく障害を持った方が障害者として出演されていますのでリアルかリアルじゃないかでいえば相当リアルかもしれません(名前がある人や強烈な行動を取る人物は俳優さんが演じられています)。
ただ職員の対応や施設の対応がリアルかというと、「こんな施設もあるのかな」といった感情です。
以下ネタバレになりますが、
糞尿が巻き散らかされたままの部屋に放置される利用者さんなんて見たことがない。当たり前ですが。
まあ私は入所施設は2回行っただけなんですけどね。
ただそんな雰囲気があれば即座にわかると思う。
私が働く施設は衛生管理はかなりしっかりされているから何か服が汚れることでもあればすぐに取り替えているだろうなと思う。
虐待にあたる行為が発覚した場合は即座に減給や異動や解雇を言い渡されるはず。そういう施設が普通だと思います。
ただ利用者さんに暴力を振るわれる職員さんがいるのも、おそらく賃金が一般的に高いとは言えないのも本当にある話。
施設に入ったら子供は虐待されてしまうかも…と考えるのは気持ちはわかるし、私もたぶん考えますがちょっと気が早すぎるというか、
普通に働かれている方々に失礼なんじゃないかなと私は思っています。
容疑者の描かれ方は不満かな。
元は普通だった、どちらかと言うと優しかった人間が環境により変な方向に暴走してしまったという描かれ方をしています。
それが事実に近いのかどうかは私は知らないけど
結局悪いのは障害を持つ人々、と言っている気がしてしまいました。
こんな仕事をしていたらだれでも凶悪な容疑者になり得るんだよ、と。
だけど私は誰もが「そういう思想」に行き着くとは思えない。
「言葉が話せない障害者は心がないから排除していい」
なんて。わ
でも実際のところ言葉が話せない子を育ててはいないから本当の意味での親の気持ちはきっとわからないとも思いました。
主人公夫婦には言葉を話せないまま亡くなってしまった3歳の子がいて、
父親はもちろん子が早くに死んでしまったことを悲しみ、生きていて欲しかったと思っているのだけど
じゃあその子が40歳になっても愛しい気持ちは変わらなかったか?
それは本人にしかわからないと思いました。
だからと言ってあんな最期は誰も望まないと私は思う。